空の実践 – マインドフルネス-
「宗教における思想と判断軸」をテーマに3回に渡って開催したSTEP2の宗教講座。
最終回はその集大成として、今まで学習してきた仏教における「空」の概念を
どの様に実践するのか?という実践編をお話いただきました。
キリスト教やイスラム教の一神教が神を信じている宗教であるのに対し、
仏教は神や正義の様な”絶対”を信じず、すべての世の中は相対に過ぎない=空である、
という教えの仏教はある意味「何も信じていない宗教」であると言えます。
そして人々が苦しみ、悩み、怒るという感情や思考は執着や欲望から派生していて、
それをいかにして客観的に意識し、取り込まれないようにするか。
その訓練こそが真の瞑想であり、昨今大流行中のマインドフルネスだということ。
仏教思想をベースにアメリカで取り入れられたマインドフルネスも、このように
きちんと仏教的な思考を理解して取り組むとより理解の深みが増します。
またこのような考え方は怒りのマネジメントにも役立つと言われています。
そして仏教の中でも宗派によってそのマネジメント方法が変わると言うお話も
大変興味深いものでした。
管理職と言うのはいかに感情をコントロールするか、と言うことが求められますが、
強すぎる執着が苦しみを生む、そのためには「空」と言う捉え方が非常に理論的であり、
宗教というのは信仰だけではなく、その考え方は「人がいかによく生きるか」という
クオリティ・オブ・ライフを高める要素がある、ということを
この3回で学ばせていただきました。
来月からは6回連続講義で「ワインビジネスの真髄」という新講座が開催予定です!